あれ?

ショウシャ

LETTER:蛇→うちあけ 私

こんにちは。返事が遅くてごめんなさい。元気にやってますか?元気でいてほしいなあ。


わたし、その番組みたかもしれません。宮くんの。大蛇の体長を測りにいくやつじゃなかったかな?わたしそれ、すっごく笑ったんです。あれ、宮くんだったんですね、つくってるの。さすがです。さすがです、って、伝えてほしいです。


ねえ、ヘビなんて!飼っていたのですね!奇想天外。キミはいつも意外な一面を見せてくれていたものですけど、今でもそんな節があるなんて。ちょっと、感動しました。

体温が苦手なのは、これから変わっていくでしょう。キミが望むと望まざるとに関わらず。だってほら、もしキミが北極にいたとしたら、ヘビに抱きつくよりも誰かに抱きつくことを望むでしょう?寒いんだから。そうやって変わっていくものですよ、きっと。


ねえ、今回返事がすごく遅かったでしょう?(ごめんなさい)

それで、どうしてわたしたちのあの頃の文通が終わったのか、思い出せますか?

わたしは覚えてるんです。わたしが返事を出さなかったからです。だから途絶えたんです。

きみはわたしとの文通は、どうでもいいことを話したくなったと、書いてましたね。

わたしは、逆で。わたしは、なぜか、きみになにを書いて送るかを、慎重に選んでいたんです。言葉を、話題を、気持ちを、毎度。

考えすぎて、考えすぎて、何日も過ぎてしまった。そしたら、過ぎすぎて、過ぎすぎて、もう手紙なんて送ったら、きみがしらけてしまう、しらけている顔が見えるって、思ったんです。そうしたら怖くて送れなくなっちゃった。ごめんなさい。気にしてないかな。

わたしきみには、変な話できなかったです。もちろんそれは自分の基準に照らし合わせた時の、変な話、だけど。きみに、変な話をしてしまったら、どう思われるか……わたしの好きな時間をわたしが壊しちゃうかもって思ったら怖くって。今思うとそれこそ変な話ですね。

きっと、きみとあの頃から文通をずっと続けてるわたしも、どこかの世界線にいますね。いいなあ。



わたし、

きみには嫌われたくなかったの。